みなさん、こんにちわ。福嶋 豊(ふくしま ゆたか)です。
今回はしょっぱなから本題へ。
(前置きを考えていたら中々更新できなくなっちゃったので・・・)
前回の『自己紹介のお話。その3 父、働く編』でお話ししたように、昨年の3月で地域おこし協力隊の任期が満了となりましたので、定職に就くのではなく起業することにしました。
屋号は『yorozuya.2940(ヨロズヤフクシマ)』と言います。
地域おこし協力隊で活動しながら地域の方々と関係を深めていく中で気付いたんですが、高齢単身世帯やシングルマザーの方などちょっとしたことで困っていらっしゃる方が実際は多いんですよね。
わざわざ子どもに頼むのは忍びないとか頼れる方が近くにいないとか理由は様々ですが、不便なことを仕方がないと我慢して生活されているんですよ。
そんな方々に少しでもお力になれないかなぁ。ってぼんやりと描きながらのスタートでした。
周りの近しい方々からは「そんなんで家族を食わせていけんのか?」と言われることもありましたが、依頼されるのは個人の方からだけではなく、人手不足で声をかけてくださる事業者の方もいらっしゃって、なんとか一年目を無事に終えることができました。ありがとうございました。
余談ですが、地域おこし協力隊の任期中に猟師さんのお手伝いをする機会があったのですが、農家さんが一生懸命丹精込めて作った作物を収穫直前で食い荒らされている畑を見る機会がありました。
きれいに手入れされている畑に突然鹿やら熊やらの足跡。作物は食い荒らされており、その一角だけ見るも無残な姿となっていました。
聞くところによると年々エゾシカは増加しているようで被害は増えていく一方で困っていると聞きますし、漁師さんもトドやオットセイによる水産物や漁具にも被害が出ていると聞きます。
こりゃ、何とかしなけりゃいけないな思っていたので、昨年の間に猟師の資格を取得しました。
今年の2月にはお師匠さんに同乗してもらい、毎日せたな町内を行ったり来たり。町内だけで5000km以上走ったと思います。そのかいあってか何頭か仕留めることができたのですが、やってみて気づくことがありました。
資格取得にかかる費用や銃の購入費用などは町の狩猟免許取得の助成制度を活用したことでだいぶ個人負担は少なくなっているものの、とにかく弾の価格が高騰していてものすごく高いんです。
いくらくらいすると思いますか?
私が購入したのは安い弾ですが、それでも1発900円もするんです。
100発購入したので90,000円です。エゾシカを一頭捕獲すれば報償費として20,000円もらえる(一斉駆除に参加すれば時給ももらえます)のですが、そんなに簡単に捕獲できるんだったら誰も困ったりしないんですよね。
ちなみに今年は10頭捕獲することができたので報償費は200,000円です。そこから弾代とガソリン代を差し引いただけで100,000円も残らない状況。それこそ家族を食わせていくことはできません。
それでも、まだ10頭仕留めることができただけ良いほうだと思います。仕留めることができなければお金をドブに捨てるようなもんですからね。
それでも撃たなければ捕獲はできない。もう完全にジレンマですね。
こーいった背景もあって新規で資格取得したのはいいが、弾が打てていなかったり、鹿の捕獲ができなかったりって方も多いんじゃないかなって思ったりします。
しかし、『狩猟免許取得の助成について』にも記載がありますが、狩猟免許取得所持者の高齢化に伴い、免許所持者が減少しているんです。このままでは近い将来有害鳥獣を捕獲できるハンターさんがいなくなってしまうんじゃないかと不安を覚えました。
そこで私は少しでも猟師にとっての活路になればと二次収入を得る方法として鹿を捕獲した時の角を作って何かを作れないか思案してみました。
う~ん。

そして試しに作ってみたのがこちらの火ばさみになります。

空前のキャンプブームに乗っかって火ばさみの柄を鹿の角に交換してみました。
これがなかなかの使い心地で私の手にはしっくりきます。
親指の付け根のところを鹿の角のカーブしたところが良い具合にフィットするんです。

売れればいくらか生活費の足しになるかな~?
世間的に猟師ってきくだけでまだまだ怪訝な顔をされる方が多い仕事ですので、インターネットを調べてみても猟師の技術を得ることは中々できません。(みなさん罵声のようなコメントを警戒しているから情報の公開は少ないのかな?)
現在の手練れの猟師さんから技術継承していかなければ、それこそ農家さんや漁師さんは更に困っていってしまうでしょう。
だったら困っている本人が狩猟免許を取得すればいーのでは?と思うかもしれませんが、先にも記載した通り、決して簡単に捕獲できるものではありません。
昔から『餅は餅屋』というように、可能であれば物事はそれぞれの分野の専門家に任せるのが良いはずなんです。
さ~て次回のふくしまさんは、
自己紹介その5 『決意』です。
